シマエナガ
創作&折り Tommy03
どーもTommyです。
今回はシマエナガの創作記録を書いていきます。
①創作のきっかけ
本作は前作のニワトリに引き続きNU Foldersの企画「魚の基本形を折る」で製作したものです。
企画の発案者である以上1作品では物足りないかなと思い、何かもう一つ作りたいと思いました。
ここで改めて過去の作品を眺めてみると鳥類の作品が多めなのが分かります。
「鳥ならけっこうなんとかなるのではないか?」としばらく考えていたところシマエナガにたどり着きました。
某インフルエンサーさんのツイートで知ったのですがシマエナガって
●▲●
の3つの記号だけで顔の見立てを作ることができるんですよね。
これだけのインサイドアウトなら結構簡単に出すことができそうなので実際にやってみることにしました。
②試作
とりあえず魚の基本形の長い方のカドに頭、尾を割り振ります。
短い方のカドはインサイドアウトで羽か足の表現に使えそうです。
残りの部分は余った紙でなんとかすることにします。
以上をふまえ試作①
これはいけそうな感じがする
まずアイデアの核であった顔の表現がバッチリはまっていて良いです。
●▲●のパーツだけでたしかにシマエナガのかわいらしい顔を表現できました。
顔パーツの折り出しはウミウシの頭部などで使っているカド加工を使っています。
あまり使用例を見かけませんが手軽に1対の短いカドを出せるので便利。
短いカドの使用方法はしばらく迷いましたが胴体の立体化に使うことにしました。
このように1対の短カドをずらすことでふっくらしたお腹が作れます。
羽は余った部分で作ってみましたがまあよさそうな感じですね。
問題点としては
・尾はなんか形が違う
・この試作作ってから調べ直したらシマエナガの尾ってあんまり黒くなかった
・この試作では足を省略したけどちゃんと作り込んだ方がよさそう
あたりが挙げられるでしょうか。
以上を踏まえ試作②
良いんじゃないでしょうか
・腹部の立体化は折り筋をあまりつけないようにした方が洗練された印象になる
・足をインサイドアウトで表現することにより白い腹部にアクセントを入れられる
と試作①の課題をけっこう解決できたように思います。
尾の形がまだ少し納得いかないためもう少しいじってみます。
試作③(画像右)
尾の折り方が確定しました。(左のは比較用の試作②)
やはり鳥類の尾は上向きの三角形の形をしていた方がそれらしさが出ますね。
最後に細部の仕上げの微調整をして完成となりました。
③総評
我ながらなかなかのクオリティの作品が驚くほどあっさりと完成したと感じます。
締め切りを設定して創作すると想定外に良いものが生み出せることがあるんだなあと感じました。
シマエナガの作品は最近多くの作家さんによって発表されていますが、本作では腹部の立体化によってそれなりに差別化を図れたのではないかと思います。
問題点を挙げると
・表から見ることだけを想定した作品なので裏側は微妙
・羽の折り出しが紙の内部からになったためインサイドアウトができなかった
の2点でしょうか。
その辺をやろうとすると別構造を取る必要があるので今回は妥協します。
「裏側が微妙」とかは作品の根幹を揺るがす難点なのではないかと言われてしまうかもしれませんが、正面から見たかわいらしさと比較するとあまり気にならない気がします。そのぶん紙の使用効率はかなり良くなってますし。
ありがたいことにけっこう多くの方から好評をいただきました。折り図化はしないのかと聞いてくださっている方もいるのですが、最後の方に立体工程がかなり多いので未だ着手できずにいます。。
工程が確定したらゆっくり描いていこうかと思っているので気長にお待ちいただければと思います。