Tommy03 Origami

折り紙創作のことをメモ的に書いていきます。

Twitterで振り返る2023年創作品まとめ

こんにちはTommyです.

気づけば2023年も終わりに差し掛かり,ブログでの作品紹介があまりできないままに結構な期間が経ってしまいました.

本当ならすべての作品に対して1つずつ記事を作って記録したいのですが,現状それは難しい(創作時の記憶が曖昧だったり,時間がなかったり)というのが正直なところ.

そこで本記事では2023年に創作した作品のTwitter投稿を紹介しながら,創作時の話やコメントを書きつつ振り返っていくことにしたいと思います.

以下創作順に.

 

1月

新年初折りのつもりで創作した作品です.この時期は確かじんわりスランプだった記憶があります.前年10月に創作したフクロウ以降あんまり作品がウケてなくて焦ってた感じですね.そういう状況の打破のためになんでもいいから一つ作って勘を戻そう!ということで制作しています.題材にラッコを選んだのは同時期に見た萩原亮さんの彫刻が素晴らしかったので折ってみたいと思ったからでした.

 ・とにかく形にすること

 ・なるべく折りやすくしたい

という2点を意識して魚の基本形2枚の複合で作っています.当時はまだオンラインだった東海例会で発表したところ,「目を省略しているのはなかなか思い切ったデフォルメで面白い」というコメントを頂くことができました.後に詳しく書きますが,その後創作する上ではこのコメントからけっこう影響をもらってるなという気がします.

2月

以前から作ってみたいと思っていた,「端子が裏表両方折ってあるUSBメモリ」に着手した作品です.今となってはお馴染みとなった魚の基本形から作っています.まあまあ頑張ったつもりなのですが,紙のあちこちで領域を持て余し気味だったり,裏側のメモリ本体部分に大きな折りフチが出てしまっていたりと改善点アリアリな作品になってしまいました.まだこの辺もスランプ感がありますね.

Twitterでの発表は遅くなっちゃったのですが,こちらも2月に創作した作品.シンプルな楽器を折りたいなと思っていろいろ考えていたら「バイオリン系の弦楽器は魚の基本形からスムーズに折れそう」ということに気づいて作りました.バイオリンにするには肩当ての部分を折りだす領域が足りなかったのでチェロということにしています.自創作のなかでもかなり手軽に折れるのと,仕上がりがきれいになるので気に入っています.創作時は写真が思うように撮れなかったのと,スランプ続きでこれを完成として良いものか自信がなかったのがあり,投稿が遅れていました.

3月

ぼっち・ざ・ろっくをネットフリックスで一気見した時に創作したメンダコのぼっちちゃんです.題材としてのとっつきやすさ故か確か同時期に他でも何名かの作家さんが創作されていた気がします.創作の際には

 ・とりあえず立体感は欲しい

 ・顔はインサイドアウト

という2点を主アイデアとして試作を始めました.半ば即興的な作品なのでいきなり魚の基本形で始めて,長い角1つを顔のインサイドアウト,短いカドの1つをアンテナに使って一気にまとめました.その結果,魚の基本形の長いカドと短いカドはまるまる余ってしまったのですが,完成させるのを優先して妥協しました.また,髪飾りも色数の観点から諦めたのですがぼっちちゃん特有の造形強度の高さによってわりとそれらしくなっている気がします.ぼざろ見てた友人からは好評だったので何個か作ってプレゼントしたりしました.

6月

完全に思いつき,即興です.アイデア,というほど大したことはしていない,本当に素朴な作品ですが,かなりそれらしく仕上がってるので面白いなと思います.前作から創作時期が割と開いてるのは大学の講義が異常に忙しかったからです.

7月

「鶴の基本形の背中の内部カドをつぶし折りすると蟹の甲羅に見える」ということに気づいて一気に作った作品です.Twitterカニをモチーフにした置物か,小物入れかを見たときに思いついたんだったと思います.鶴の基本形の長いカド4つのうち2つをハサミ,1つを顔と目,1つを腹に充てた結果、脚は内部からの折り出しとなり,今の形になりました.

節足動物の脚としてはイレギュラーな造形なのですが,全体的なデフォルメ感と相まって面白い雰囲気になったのではないかと思います.すけさん,TAONさんにお見せしたところ「足はしっかり省略しているのに対し目はきっちり折っている感じで,取捨選択の仕方が面白い」というコメントを頂きました.

この作品を機に,作品を作る上での自分なりの取捨選択の仕方というところに対する意識が強まった気がします.シンプル系の創作がほとんどなのでもちろんそれまでも意識してはいたのですが,その傾向が強まったというか,より思い切った省略を取り入れることを考え始めるようになりました.自分の中ではこの作品を機にスランプから脱することができた感覚があり,カニに助けられたなあという感があります.

 

1月に作ったラッコのリメイクです.もともと2枚複合にしていたのですが接合部の作りがいまいちで不満が残っていたため,1枚で作り直せないかと試してみたら想像以上にうまくハマりました.構造も非常にシンプルで,完成したときはああこれでよかったんだなあという納得感があったのを覚えています.

一応簡易の展開図です.本当にシンプル↓

 

9月

スーパーで買い物をしていたときにオニオオハシの絵柄のついた缶コーヒーが売っていて,そういえばオニオオハシも折ってみたかったんだよなあと思い着手しました.

オニオオハシの特徴といえばなんといっても体の半分くらいある大きなくちばしです.基本構造は魚の基本形で,2つの長いカドをそれぞれくちばしと体に,2つの短いカドを脚か羽にすればいいかな,くらいの気持ちで試作をはじめたところ現在の形がきれいに収まりました.シマエナガも実は似た構造を取っているので,魚の基本形は羽を折りたたんだ状態の鳥を作るのに向いている気がしています.

 

11月

NUFoldersで前作の馬の話をしていた際,今の作風で馬を作ったらもっと違ったやり方になるかもな,と思ってやってみたくなり,創作したものです.

馬などの疾走感がある動物は脚を長く折りだす場合がほとんどですが,思い切って脚を省略して段折りでの表現にとどめています.げんさんの馬や川村みゆきさんの木馬でも採られている手法で,長いカドを出さずに済むので紙の使用効率が良くなる,厚みが出にくいので折り方が簡単になる等のメリットがあります.

その一方で脚を省略するとやはり重要な「らしさ」のポイントを封印することになり,ほかの部分でいかに馬であることを表現するかという難しさもあるので,いつでも取れる選択とは言い難いですね.本作の場合は魚の基本形の山谷の線を45度折り変えた下図の図形が馬の下半身に見えるな,と思ったところから試作を始めていて,見立てがある程度成功していたからうまくいったのかなと分析しています.

 

 

友人が「チューリップの名札が欲しいんだよね」という発言(詳細は不明)をしていたところから考えてみた作品です.チューリップ名札と言えば幼稚園などでお馴染みのモチーフですし,チューリップ部分のギザギザ感や名札部分の四角さなど,折り紙で表現した場合の見せ場が多くて良い題材だな,と作りながら感じました.

チューリップのギザギザ部分は22.5度の倍角でスマートに折りだせて大満足なのですが,名札のインサイドアウト部分が思いの外うまくいかず,変なopensinkを要求される謎高難度作品になってしまいました.構造的にこれ以上やりようもない気がするのですが気が向いたらリベンジしたいです.

 

総評

以上,ざっと振り返ってみました.まだ未発表新作が2個くらいあるので実はこれですべてではないのですが,投稿したら追加したいと思います.

こうして振り返ってみると上半期はわりとスランプで,迷走気味の作品も結構出てたなという印象があります.折りたいものが浮かばなくて,試作してみても思うようにとっかかりが掴めない状況が続いていました.が,夏以降コンベンションや東海例会に参加するようになってからは結構調子良くなった感じがあるので,結局インプットの不足だったようです.本記事では書き損ねましたが最近は「コンプレックス系の作品からシンプル系でまだ折られてない題材を探して折る」みたいな手法も取っていたりするので,インプットは大切にしようと思います.

また今年は折り図の製作がけっこう進んだ年だったなとも思います.夏のコンベンション折り図集にジンベエザメの折り図を出したのが落選してしまって,行き場をなくした図の供養のためにnoteを始めたのですが,それがきっかけで自作品の積極的な折り図化と発表をするようになりました.もともと私の作品では「なるべく簡単に折れる」「折っている過程が楽しめる」というようなことを意識していることが多いので,図を描いて沢山の人に折ってもらえるようにするというのも作品の見せ方の面で重要なのではないかと感じています.

今後も引き続き,自分なりの情報の取捨選択のしかたや折り手順を楽しめること,分かりやすい折図などをテーマにして創作していきたいです.皆様来年度もよろしくお願いします.