ペリカン
創作&折り Tommy03
使用紙:24㎝普通折り紙用紙
どーもTommyです。今回はペリカンの話です。
大学受験が終わって初めて真面目に創作した作品になります。
創作過程です。
動物図鑑を眺めていたときにふとペリカンの画像が目に留まりました。TVで見かけるたびにいつかは折ってみたいと思っていたのでちょっと考えてみることにしました。
まずはスケッチ。最近は題材をその題材たらしめている所以を少しでもつかむべく絵を描いてから試作に入るようにしています。あまり上手とは言えませんが、、
絵を描いて気づいたことに注意して頭部を試作します。
試作①
・首と袋は限りなく近接しているので折り紙で表現するならくっつけてしまっていい
・袋はインサイドアウト
・22.5°、67.5°、90°の直角三角形をそのまま袋に使う
3つ目の点は特にこだわったポイントで、いつかペリカンを創作するならこれは絶対にやりたいと思っていたので満足。
また一般的に首やくちばしの細い鳥類はカドを細く折り込むため厚みがでてしまったり、それに伴って折りにくくなってしまったりします。この試作では普通は折り込まれてしまう領域を袋に回すことで厚みの問題を解決できているのでなかなか良いのではないかと思います。
というわけでこの頭部に合うように身体を作る方針になりました。
展開図を見ても分かるように、インサイドアウトが入る関係で11.25°系の構造になっているため身体部分で複雑なことをするのは難しそうです。ほぼ勘のみに頼って創作しているので22.5°系からはみ出したものはうまく扱えないのです。。
そのためなるべく身体をシンプルな構造にするべく、羽を閉じた状態の完成形を目指します。
それをふまえカド配置をなんとなく決めていきます。まずは1つのカドに頭部を配置。必然的に尾は反対側のカドになります。
前述の通り身体まで11.25°の構造が入ってくると制御できる自信がなかったのでとりあえず頭部のインサイドアウト分のカドをまるごと折り込み、全体を1カドだけ長くなった特殊な四角形と見る(以下<四角形A>と呼ぶ)、ことにしてみる。
これが<四角形A>です。左上が頭になります。
このまま余った部分を正方基本形とか鶴の基本形的な形に持ち込めばなんとかそれらしい形にはできるのではないでしょうか、、
以上をもって試作②
下図の赤いフチのところが正方基本形になるように折り、そのまま強引に仕上げたものです。
首が普通に短すぎたりバランスがおかしかったりなのでもう少し首~頭部に領域を割いた方がいい。
試作③
頭部の領域を増やしました。正方基本形の部分が小さくなっていますね。今度は頭部を大きく作りすぎて首の長さに余裕がなくなってしまったので、領域はそのままで頭部を小さめに作る。
この試作で<四角形A>の鈍角から脚、頭とは逆のカドから尾が作れることが分かった。
試作④
頭部小さすぎ、首が長すぎ。
③と④の中間くらいの比率で折るといい感じになるっぽい。
試作⑤
これならいけそう
というわけで頑張って仕上げたものが完成品になります。(再掲)
展開図右下の四角形の部分がほぼそのまま羽~身体になりました。
左下、右上のカドは脚になり、インサイドアウトも入れられていい感じです。
自創作としては珍しく全体的にフォルムが美しい感じにできたのでかなり満足しています。
仕上げの大半がぐらい折りになってしまっているのでなるべく基準を増やして、折り図化もできるようにしたいです。