サメ
創作&折り:Tommy03
どーもTommyです。久々の更新になってしまいました。
今回はサメの創作記です。
本作のとっかかりは歯と鼻先の試作でした。
試作のざっくりとした構造はこんな感じです。
(②の山折りと谷折りの線を逆に描いてしまった、、、、脳内補完して見て頂ければと思います)
サメの歯に馬で使ったようなギザギザの構造を組み込みたいというアイデアが軸になっています。
これまではうまくまとめられなかったのですが、段折り部分を斜めにずらすことで実現できた形になります。
このパーツの良い点は正方基本形から無理な変形なく折れることで、身体と頭に割く領域の比率の自由度が高い、というところです。
下図のように付加領域の大きさを弄れば頭の大きさを自在に変形できると思いました。
ここまで決まれば適当な比率で何パターンか試して丁度良いバランスを探すだけなので
1つめの試作として正方基本形から行けるところまで身体を作ってみることにします。
以上を踏まえて試作①
なんか尾びれまで折れそうな感じになってしまった。
思った以上にスムーズに構造が決まったのでこのまま仕上げを微調整して完成となりました。
展開図です。
紙の中心が鼻先、右下のカドが背びれ、左上が尾びれ(下半分)です。
尾びれ(上半分)は右上と左下のカドを合わせてます。
右上から左下にかけて細くて変なカドが連続してる部分が歯の段折りです。
理論上は一番細い幅が2.5°になりますが厳密には折れないので適当にずらしてます。
本物のサメと比較するとヒレが1,2本足りていないのですがデフォルメとしては許容範囲内かと思われたのでそのまま完成ということにしました。
以下は仕上げ検討時に気を付けたポイントです。
・尾びれは背中側のヒレが腹側のヒレよりもかなり大きい<下画像>
・背びれがでかければなんかそれらしくなる
・鼻先は内部カドの45°だと尖りすぎた印象になるので60°くらいにするのがよい
・当初は目に<下画像左>のようなフチが入っていたが、温和そうな印象を受けてしまうため折り込み方を変えてフチを消した<下画像右>
私が創作する際には作品の構造とか大筋が決まった後、仕上げ調整を決定するのにかなり時間がかかるため、今回の記事ではなるべくそのあたりの発想を言語化してみようと思ったのですが成功しているでしょうか、、
なるべく仕上げの方法についても今後は言及していこうかと思っています。
ペリカンを創作したあたりから題材を折り始める前にスケッチをするという作業を取り入れているのですが、そこでつかんだ感覚をなんとか仕上げに生かせるようになってきたかなと感じています。
作品全体としての問題点は歯の段折りをした影響で紙の重なりが多く、糊付けしないと厚ぼったい印象になってしまうところがやや不満な点ですね。とはいえ歯の表現方法上他にどうしようもないところではありますが、、
以上、サメの創作記録でした。
折り紙創作をやってみたいと考えている方の助けになれば幸いです。